日本で誕生=和菓子、だけじゃない!和菓子って何?

「和菓子って、日本で生まれたお菓子のことでしょう」と漠然と考えている人、結構多いのではないでしょうか。実はそれ、少し違うんです。日本で考案された独自のお菓子はもちろん和菓子と呼ばれますが、一般的に和菓子と洋菓子を区別する線引きとなるのは、鎖国が行われた江戸時代頃までに日本に定着していたかどうか。たとえば平安中期に書かれた『源氏物語』にも〈唐(中国)から伝わった風習〉についての記述は度々登場し、当時既に大陸から日本に伝えられていたお菓子もあったことが推察されます。また、南蛮貿易のさかんだった安土桃山時代にもたらされたお菓子、鎖国中にもオランダやポルトガルとは例外的に交易をしていた江戸時代にそれらの国々を介して伝わってきたお菓子の一部も、和菓子に分類されます。これに対して明治維新の後、西欧から伝わったお菓子が洋菓子と呼ばれているわけですね。

生菓子・半生菓子・干菓子――決め手は水分量?

和菓子を買うと、食品表示のラベルに書いてあることの多い〈生菓子/半生菓子/干菓子〉という分類は、どのような基準で分けられているのでしょうか。単純にいってしまえば、お菓子に含まれている水の量。これは消費期限や賞味期限に関わることでもあるので、食品衛生法によって決められています。まず、水分が30%以上のものが〈生菓子〉。おはぎや柏餅、外郎(ういろう)や水羊羹などが含まれます。意外かもしれませんが、カステラや餡ドーナツも生菓子に分類されるんですよ。次に、水分が10%以下と少ないものは〈干菓子(ひがし)〉。〈乾菓子〉とも書き、落雁や和三盆、かりんとう、雷おこし、あられなどが挙げられます。そして、生菓子と干菓子の中間、水分量が10~30%ものが〈半生菓子〉です。最中、桃山、水分の少ない羊羹、甘納豆などがあります。水分の量一つで分類が決まるため、同じ羊羹でも生菓子に分類されるものと半生菓子に分類されるものなどがあり、一般人の私達には少し難しいところもありますよね。

作り方や用途による、さらに細かい分類も!

和菓子の世界は本当に奥が深いもの。先ほど紹介した水分量による分類に製造方法という新たな基準を加えた、さらに細かい分類方法もあります。生菓子の中のもち菓子、蒸し菓子といった言葉には聞き覚えのある方も多いのではないでしょうか。興味深いことに、焼き菓子の場合は出来上がりの水分量に応じて生菓子・半生菓子・干菓子のどれかに分類されることになるため、3種類のいずれにも焼き菓子というジャンルが入っています。この他にも、どのようなお茶の席で使われるか、といった用途に着目した分類などもあるんですよ。並生菓子(茶うけ菓子)、上生菓子、茶席菓子、蒔き(まき)菓子といった分類が、これに当たります。「美味しく食べられればそれでいい」という考え方にも大いに頷けますが、作られた工程や作り手の思いを想像しながら楽しむのも、時には良いものです。甘くて美味しいお菓子のことを考えると、ついつい食べたくなりますね!

ずんだ餅とは、お餅の周りを枝豆のあんで包むことであっさりとした甘みと鮮やかな緑色がはえる和菓子です。